関数記号としてよく使われるのはf次はg
関数(一般的には写像)を表す記号、例えばf(x)はものすごく便利な記号です。
便利すぎて、数学では使いまくられています。
関数を表す文字としてf,g,h,あとは、ギリシャ文字などもよく使われます。
他の文字はあまり使われませんね。なぜか?
一言でいってしまえば、習慣です。
逆に、なぜf,g,hがよく使われるのかというと、関数を意味する英単語がfunctionなので、その頭文字のfを使うようになり、さらにアルファベット順にf,g,hと続くからです。
もちろん、関数a(x),b(x)が使われないわけではありません。
しかし、a(b+c)ときたら、普通はaと(b+c)の積を連想するでしょう。
\[f(ξ+1)\]
ある教科書に載っていた式の一部です。
実は、これは、ある変数fとξ+1の積を表している式です。fは関数じゃありません。
つまり上記の数式を、文章の流れをしらずに、文字列としての情報から判断した場合、
f(x)が、
(A)引数xをパラメータに持つ関数fを表しているのか、
(B)変数fと変数xの掛け算を意味しているのか、
見た目ではわからないということです。
関数f(x)とは
前節の例で、f が関数なのか変数なのか関数なのか、きちっとわかってなければちんぷんかんぷんだと思いますので、関数について説明します。
関数とは入力と出力のあるブラックボックス
関数とはブラックボックスです。つまり(中身が謎の)黒い箱です。
1 を ブラックボックスfにいれると、2が出てきました。
2 を ブラックボックスfにいれると、3が出てきました。
3 を ブラックボックスfにいれると、5が出てきました。
4 を ブラックボックスfにいれると、???出てきました。
「なにか」が出てきましたが、その「なにか」をf(4)と書きます。
もし7がでてきたとしたらf(4)=7です。
ブラックボックスfに4をいれて出てきたのがf(4)です。fの次に書いてあるかっこの中の数字「4」はfに入れた数を表しているのです。
さて、このfには変数もいれることができます。
x をfという名前のついたブラックボックスにいれると、f(x)がでてくると言えるわけです。
xをブラックボックスfにいれたときに、例えばx+1+(x-1)(x-2)/2 の計算値と同じ数字がでてくるとしたら、
\[f(x)=x+1+\frac{(x-1)(x-2)}{2}\]
と書きます。等号で結ばれるのです。
f(x)のxはfに入れた数字(変数)ですから、「f(x)」でひとかたまりです。よってf(x)は、f(x)、もしくはfxのように引数xはfの右下に小さくくっつけて書くのがよいのかもしれません。
実際、数列などでは、添え字という形で右下に小さく書いています。たとえば、a1のように、かっこの記号も省略してすっきりさせます。
場合場合での使い分けが必要ですが、訓練すれば、「f(x)」をひと塊りで認識できます。慣れましょう!
関数の記号形式
実は、文字が云々というより、かっこの使い方が多義であるから混乱するのです。
f(x)についているかっこ「( )」は、分配法則a(b+c)などででてくる「( )」とは意味が違うというのがこの混乱を引き起こしている根底の原因です。
関数の表示形式は、
[出力] = [関数名] ( [入力] )
これが関数の記号の標準形式です。
[入力]を[関数名]に入れたら[出力]がでてくるという意味です。入力がなにかわかるようにカッコでくくっているわけです。
大かっこ[xxx]でくくった部分はxxxのように名前が来ます。
例えば、「(Θで表わしている)角度を(sinという名前の)関数にいれて出力される値をyとする。」を記号で表すと、
y=sin(Θ)
となります。
- [入力]=Θ
- [関数名]=sin
- [出力]=y
と当てはめてることがわかります。
記号について
ある程度文字の使い方は標準化されています。例えば円周率はπで表すなど。これはすごくいい考えですよね。記号の説明が省略できますから。
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