ゼロでないけどゼロに限りなく近い数

解析で、「ゼロでないけどゼロに限りなく近い数」

こんな数があると便利そうですよね。

作ってみました。

確率です。

[0,1]の実数から、適当なところで数を選びます。

その選んだ数が有理数である確率を求めよ。

こんな問題があったらどう答えますか。

適当に選ぶというのがなかなか難しいのですが。

\(Pr( x:有理数) ,  x \in [0,1]\)

記号で書くとこうなるでしょうか。

有理数は、実数の中ではものすごく少ないので、

\(Pr( x:有理数) =0\)

この\(Pr( x:有理数) \)って一体!?

有理数は[0,1]の中に確実に存在する(それも無限に)ので、

\(Pr( x:有理数) =0\)おかしくないですか?

\(Pr( x:有理数) \)

をゼロではないがゼロに限りなく近い数として認めてもらえるでしょうか。

ゼロでないがゼロに関する逸話

参考までに。ゼロでないがゼロがどのような現象として現れるかの説明を、かなり前にYahoo掲示板で読んだことがあります。

数直線[0,1]で有理数のところが抜けている集合を考えます。その集合はたしか、滑り台と呼ばれていました。数直線[0,1]が傾斜しているのでしょう。

そのすべり台は、有理数のところでアナがボコボコに空いているのですが、穴におちることなく、滑ることができるということです。

かなりの比喩がはいっていると思いますが、こう考えると、より意味が通じるかと思います。

有理数のところが抜けている数直線[0,1]の上に点を放り投げます。その点が有理数の穴を抜ける確率を0としてよいかということです。

確率を0とは、ありえない、起こり得ないという事象を意味しています。しかし、有理数の穴は確実に存在しているので、点が有理数の穴を通り過ぎることが絶対にありえないのかというと、可能性としてはあると言わざるを得ません。

なので、これらを言い換えると、数直線[0,1]から点を選んだとき、それが有理数である確率はゼロではないが、限りなくゼロに近い数ということになります。

まとめ

ゼロでないけどゼロに限りなく近い数は存在する。


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