ハムサンドイッチの定理とは
食パン(上)、ハム、食パン(下)からできているサンドイッチを平面で同じ量にカットできるという定理です。
実際には細かい誤差は発生するにせよ、サンドイッチを半分にきることなどよくやっていますよね。
包丁の位置をちょっと右、ちょっと左と調整すればだいたい半分になります。
図形の問題は簡単に答えがみつかるのにもかかわらず、数学的に証明しようとすると、かなり難しいものです。
問題を式で表すだけで一苦労です。
それはわかりますが、このハムサンドイッチ、定理というほどの内容なのでしょうか?
厳密に等分とはいかないまでも、サンドイッチを2等分することなど日常茶飯事じゃないですか。
2等分できないと考える方がどうかしているとおもえませんか?
ハムサンドイッチ定理のすごい所2点
さて、このハムサンドイッチの定理のどこがすごいのかというのを説明します。
食パン(上)、ハム、食パン(下)それぞれが2等分できる
普通のサンドイッチは、中心軸のようなものが暗に想定されていて、その軸を中心に重ねられます。
ですから、普通のサンドイッチは、最初から2等分しやすいように挟んでいるともいえるわけです。
この定理のすごいところは、サンドイッチのはさみ方は適当、例えばハムが食パンから大きくはみ出している、そんな場合でも適用できるところです。
極端な話、ハムが食パンの間に挟まっていなくてもよいわけです。もちろん、2枚の食パンも重なっている必要はありません。ずれていてもいいのです。
つまり、サンドイッチの形のようになっていなくても、食パン(上)、ハム、食パン(下)がどの場所にあっても、それらを等分する平面があるということです。
すごくないですか?
まな板の上に、よこに一列に食パン(上)、ハム、食パン(下)と並べても、それぞれの体積は半分になるように一つの平面カットで切れるということです。
一瞬、まだサンドしてない横に並べた状態でどうやって切れば?と考え込んでしまいますよね。
食パン(上)、ハム、食パン(下)の形はどんなでもよい
なんとなく、食パン、ハムは正方形(直方体)であると連想してしまいますが、この定理はパン、ハムがどのような3次元立体であっても適用できます。例えば、ハムが球体であってもよいのです。
すごくないですか?
1つの物体を平面で体積が同じになるように切り分けることはできそうですよ。それを形が統一されていない3つの物体を同時に一回で分断できるわけです。
ハムサンドイッチの定理は、3つの立体を同時にカットする平面が(少なくとも1つ)存在することを示しています。
ハムサンドイッチの定理は3次元の立体を対象としていますが、2次元の場合の定理もあって、パンケーキの定理と呼ばれています。
まとめ
ハムサンドイッチの定理のすごいところ
- 同時に3つの立体を半分にする平面が存在する。
- 半分にする立体の形はぐにゃぐにゃでもよい。
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