不定積分の公式をみると、公式の最後ごに「+C (Cは積分定数)」とよく書かれています。

たとえば、

\(\displaystyle \int x^2 dx=\frac{x^3}{3}+C\)
ただし、Cは積分定数。

この積分定数とはなにか、例で説明しますが、その前に、微分と積分の関係を確認します。

積分には定積分と不定積分の2種類ありますが、ここで単に積分という場合は、不定積分のことを指します。

簡単に両者の違いを簡単に示しますと、定積分とは、積分の範囲(区間)が決まっています、不定積分とは、積分の範囲がない積分です。

積分定数は、不定積分の時に出てきます(定積分では意味がないためでてきません)。

 

微分と不定積分は逆演算

ある関数f(x)を積分し、その関数を微分するともとの関数f(x)に戻ります。

 

\(x^2\)を積分すると\(x^3/3\)です。他の積分として例えば、\(x^3+1\)でもよいのですが、ここではなにか一つ選びます。

その選んだ関数\(x^3/3\)を微分すると\(x^2\)となり元に戻ります。

 

こんどは逆に、「ある関数f(x)を微分し、その関数を積分すると、元の関数に戻ります」、といいたいところですが、実は必ずしも元には戻りません。

先程例にだした、\(x^2\)を積分した関数をみればわかるように積分した関数は一意に定まらないのです。

そうです、微分と積分は逆の演算(作用)の関係であるのですが、まったくの逆演算ではないのです。

 

逆の演算にみたてるために、積分定数が登場するわけです。

 

 

 

不定積分の例

関数\(f(x)=x^3\)を微分すると、\(3x^2\)となります。

それでは、微分して\(3x^2\)となる関数を求めるとどうなるでしょうか?

一つの解は\(f(x)=x^3\)ですが、\(f(x)=x^3-1\)を微分しても\(3x^2\)となります。

実は、微分して\(3x^2\)となる関数は山のようにあります。

たとえば、

\(x^3-1\)もそうですが、\(x^3+50\)などもあります。

解は山のようにあるのですが、実は、その全ての解は、\(x^3+(定数)\)

の形をしているのです(証明されています)。

上の例でいうと、-1や+50の部分が定数部分と呼ばれます

というわけで、微分して\(3x^2\)となる関数は\(x^3+(定数)\)の形しかく、これで全ての答えを表しています。

ここで使われた定数は特別に積分定数という名前がついています。

そしてこの積分定数を、式の中に書くために、記号Cをつかって表しているのです。

定数を表す記号としてはCがよく使われますが、別の文字でもかまいません。

例えば、Dを積分定数として使うと、

\(\displaystyle \int x^2 dx=\frac{x^3}{3}+D\)
ただし、Dは積分定数。

のようになります。

 

なお、習慣では、積分定数を表す文字としてDを使うことはめったになく、複数の積分定数が必要な場合には、C1,C2のように添え字を使って両者を区別することが多いです。

 

逆演算について

微分と積分が逆演算であるようでそうでない件ですが、似たような例があります。

二乗とルートが逆のようでそうでないのと似ています。

ある数を2乗して、ルートをとると±の二つになりますよね(一つに定まらない)。

それです。

3を2乗すると9です。9の平方根は±3と二つあるわけで3だけではないのと同じです。

でも、±(プラスマイナス)を除けば、2乗とルートは、逆の関係とみなせますよね。

これに似ています。

ある関数を微分した関数は一意に決まっていますが、積分した関数は無限にあります。

しかし、それらの関数は定数の差しかなく、その定数を無視すれば、積分においてもある意味一意にきまっているとみなせます。