複素数とは、
a+bi (a,bは実数)
の形で表すことができる数です。
iは虚数単位と呼ばれ、2乗すると-1になる数です。
複素数a+biにおいて、
aのことを実部(実数部分)、
biのことを虚部(虚数部分)
と呼びます。
ここで、
複素数a+biのbがゼロの場合、実数を表すことになります。
これによって、複素数は実数を含んでいると考えることができます。
逆に考えると、複素数は実数を拡大した数とも言えます。
さて、bがゼロでない複素数は、実数ではありません、虚数です。
複素数は、実数と虚数の二つに分割することができます。
虚数について
実は、虚数という言葉は、幅広く用いられています。
虚数を(実数を含む)複素数の意味で使う場合もあります。
また、虚数単位のことを単に虚数という場合もあります。
(漠然と考えて)実際に存在しない数のことを、虚数と呼ぶ場合もあります。
ほとんどは、文脈からどの意味で使用しているのかわかるので、
混乱することは少ないのですが、複素数のことをよく知らない場合には混乱もあり得ます。
純虚数
a+biのa(実部)がゼロの場合、この複素数は純虚数と呼ばれます。
実数0(ゼロ)も実部がゼロなので、上記の定義に従えば純虚数となりますが、
0は実数であって、虚数ではないので、純虚数と考えない場合もあります。
つまり、純虚数は虚数の範囲で考えて意味があるので、実数である0は除くわけです。
虚数単位
数学では、虚数単位を、iで表すことが多いのですが、jやkが使われることもあります。
また、
文字iは別の用途で使う場合があったり、目立たない、1と見間違えるなどから、
虚数単位を、√-1と書くことも以外に多いです。
ここで、
\(\displaystyle \sqrt{-1}\)の記載はちょっと注意です。
\(\displaystyle \sqrt{2}\)などのように、計算できませんから。
\(\displaystyle \sqrt{-1} ^2=-1\)です。
√の中が負なので、\(\displaystyle \sqrt{-1} \sqrt{-1} = \sqrt{(-1)(-1)}=1\)
とは計算できないわけです。
意味がわかっていれば、このような間違いはないのですが、
慣れていないと混乱のもとなので、虚数単位には、文字iを使うほうが無難です。
複素平面で考えた実数、虚数、純虚数
複素平面で考えると、
- x軸に相当する部分が実数
- (原点を除く)y軸に相当する部分が純虚数
- x軸以外に相当する部分が虚数
- 平面全体が複素数
となります。
複素数の例
複素数の例
実数、純虚数、虚数は複素数の特別な例
0、1+2i、3i(純虚数)、π(実数)、0.3-2.5i
などが挙げられます。
実数の例
虚部がない複素数
0、35、-√2、10-3√3
などが挙げられます。
純拠数の例
実部がない複素数
5i、2πi
などが挙げられます。
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