解の公式を考えていると、3次方程式より4次のほうが簡単かもと思うことがあります。
結論をいうと、一般的に4次方程式のほうがはるかに3次方程式より複雑で解くのは難しいです。
しかし、ふと思うわけです。4=2×2つまり、4次方程式は、2次と2次に分解できるのではないか。
2次方程式は3次より簡単です。
したがって、4次が2次と2次に分解できれば3次方程式より簡単だろうと。
4次方程式は3次方程式を含む
4次方程式を解くのが3次方程式を解くことより難しいわけ、その1。
3次方程式の解に1つ解を追加した4次方程式を作ることは簡単です。
例えば極端なはなし、3次方程式にxを掛ければ4次方程式ができます。
新しくできた4次方程式はもとの3次方程式と同じくらいの難しさのはずなので
4次方程式を解くことは3次方程式を解く事以上の難しさがあるわけです。
つまり、4次方程式は3次方程式を含んでいると考えることができるので、
4次を解くことは3次より簡単であるわけないのです(難しいのです)。
難しい理由は、これに尽きます。
結論はでているのです。
しかし、4次の解の公式であるフェラリの公式の解き方をみると、2次式をうまく活用しているように見えます。
数値としても、3より4の方が対称性があり、取り組みやすそうです。
簡単に解ける4次方程式もある
4次方程式を解くことが3次方程式を解くことより難しいと言いましたが、これは一般的な話です。
というのは、4次方程式にもタイプがあり分類することができて、
ある種類の4次方程式は3次方程式より単純な構造をもっており、簡単に解ける4次方程式もあるのです。
代表的な例では、2次方程式を2回組み合わせてできた4次方程式です。
2次と2次の組み合わせで解ける4次方程式
実際、\(Z=x^2\)と変数置換を行い、\(x\)の4次方程式を\(Z\)の2次方程式に帰着できる例があります。
例えば、
\(\displaystyle x^4+x^2+2=0\)
こんな形の4次方程式は2次方程式の組み合わせに帰着できて解くことができます。
この考え方を発展させ、
\(Z=ax^2+bx+c\)
ここで、\(a,b,c\)は適当なパラメータをつかって、変数置換し2次に帰着できれば、
その方程式も解くことができるといえます。
例えば
\(\displaystyle (x^2+2x+3)^2+5(x^2+2x+3)-6=0\)
は変数置換で
\(\displaystyle Z^2+5Z-6=0\)
の式に帰着できますから、
2次として解くことができます。
いわゆる、簡単なタイプ4次方程式といえます。
もちろん、このような4次方程式は山のようにありますが、
すべての4次方程式をこのタイプに帰着できるのかというと、
それはそう簡単ではないのです。
しかし、ここは突破口となります。
うまい具合に
パラメータ\(a,b,c\)を定め、
Zの2次方程式に帰着する方法を考え出せば、
それは4次方程式の解の公式となります。