これまで記載した無限、無限の記事についてその主張をまとめておく。普段、無限大について使い分けがなされているのだが、改めて明示的に区別するところなどまとめておく

無限大にはふた通りの意味がある。

一つは、(1)限りなく続く状態(可能無限)、もうひとつは、(2)あらゆる数(実数)より大きな存在。

(2)大きな存在をも無限大と呼ぶ、これを数と呼ぶにはまだ準備がなさすぎるため、ここでは大きな存在と呼んだ。数と呼ばないのは、無限大+無限大=無限大のように、無限大を含んだ方程式が書かれることがあるが、それらば代数的には等式と呼ぶことができないからである。

たとえば、方程式 x+2=x の解として無限大があるとは言ったりしないし、この式にそのような意味を持たせたりすることはしない。

無限小にもふた通りの意味があるが、混乱して使われている。

無限大に対比して無限小にも二つの意味あいがある。ひとつは、(3)限りなく小さく(細かく)続く状態(可能無限)、もうひとつは、(4)あらゆる数(実数)より小さな存在。無限大と同様に正の数で考えているので小さくというのは、細かくという意味である。

ただ、(4)あらゆる数(実数)より小さな存在としての無限小という言い方はあまりしないようである(特にε-δ論法を使う解析において)。どちらかというと、限りなく小さい数と、限りなく小さく続く状態は同一視されているか、混同して使われているか、もしくは、(3)だけの意味に限定して使われているように思う。さらには、限りなく小さい数とゼロを都合のよいように同一視してるように思われる場面も少なくない。このような混同や混乱が起きないのは、実は心の中では区別して扱われているためであって、それが理解されて論理を組み立てている中ではなんら問題を引き起こさないのである。そうはいっても、中には誤解を生じたまま理解している場合もあるだろうし、ぼやかすことの意味もないため、無限小とゼロは確実に区別すべきであると明記したのである。

ゼロと無限小は完全に区別されねばならない。

数を代数的に考えるとするのなら、ゼロは絶対的にゼロであらねばならず、無限大の逆数をゼロとみなすなどという発想は言語道断である。ゼロは逆数を持ってはならず、もしゼロに逆数がある数の体系を考えたとしたらその代数は破滅的な結末を迎えるであろう。

それでは、無限大に無限小が対応するように、ゼロになにか対応するものがないであろうか。そのような存在があっても不思議ではないが、ここでは取り上げないことにする。