数の階層として、下記のような拡大列がよく説明される。

  • 自然数
  • 整数(負の数)
  • 有理数(分数)
  • 実数
  • 複素数、四元数、・・・

それぞれの数は含む、含まれるの包含関係がある。

数が拡大するにつれ、ある種の方程式が解を持つようになる。

さて、その拡大の方法であるが、有理数から実数への拡大は、他の数の拡大とちょっと異なる。上記の数の拡大で他は代数的であるのに、ここだけは、解析的であるのだ。

解析的であるとはどういうことかというと、無限がからんだ拡大ということである。拡大のレベルがここだけは爆発的なのだ。整数、有理数、複素数に関しては下位の数の有限個の組みで表すことができるが、実数を有限個の有理数で表すことができない。実数(の元)を表すためには、無限級数、(無限につづく)数列など、無限個の有理数(自然数)が必要になる。

無限の概念なしに実数を定義することは可能なのであろうか。それはありえないであろう。それができたとしたら、任意の実数を有限個の自然数をつかって表すことができてしまうから。

実数には無限の概念が包含されている。これを逆に考えれば、実数について調べることで無限のことが、よりわかってくるに違いないのだ。とはいっても実数は魔物だ、無限がいたるところに潜んでいる。実は、実数の無限性については、よくわからないというか、うまく説明することが難しい。パラドックスのようなそうでないような、考えると気が狂いそうな命題が散らばっている。

元来、無限について考えることは許されることでないのかもしれない。なんとなく、漠然と無限いついて足を踏み込むことができるだけで、結局は無限の果にたどり着くことは不可能なことなのかもしれない。

こんなどこまでも奥深く永遠にたどり着くのない暗闇のような数の世界に、1点だけ光がある。それは自然数が数えきることができないということ。自然数を数えきることができない、この永遠い終わらない、わずかに感じることのできるこの永遠性のなかに無限の一角をわずかに感じる。無限に続く自然数こをが、無限を解明するための唯一の道具である。この道具を駆使して無限に立ち向かっていくのだ。