有理数をデデキント切断して実数を定義するのは有名ですが、同じように全順序集合である整数をデデキント切断するとどういった数ができるのでしょうか。

デデキント切断の練習として、整数を切断します。

整数をAとBにデデキント切断すると、

  1. Aに最大値がある & Bに最小値がある
  2. Aに最大値がある & Bに最小値がない
  3. Aに最大値がない & Bに最小値がある
  4. Aに最大値がない & Bに最小値がない

のなかで発生するのは、「Aに最大値がある & Bに最小値がある」だけである。

これは、整数全体が無限集合でありながら、稠密でないためである。

整数をデデキント切断して作った数

したがって、結論を先に書くと整数をデデキント切断して数を作っても整数しか作れない。これが結論です。

念のために書いておくと、これは、「整数はデデキント切断できない」という意味ではないし、「整数をデデキント切断して数がつくれない」という意味でもありません。

デデキント切断して数を作っても、新しい数が生み出されなかったという意味です。

整数を実数の一部と考えると、なにか数が増えてもよさそうな感じがします。例えば、1と2の間の1.5で切断することで1より大きく、2より小さな数が定義できそうなので。それは、実数という外側から考えるとそうなります。

しかし、集合A、Bを1.5で切断したところで分けたとしても、集合Aには最大値1、集合Bには最小値2が存在するため、1.5の代わりにはなりえないのです。つまり、これは2で切断したのと同じになるということです。内側から考えると、整数を1.5で切断しても、それは1で切断もしくは2で切断したのと区別が付かないわけです。

ある意味、整数をデデキント切断するというのは、つまらない例ですが、デデキント切断の意味を理解するにはよい例かと思います。