素数階乗の約数総和

素数階乗

自然数mに対して、m以下のすべての素数の積を素数階乗と呼び、m#で表す。

例:10#=7*5*3*2=210

ある自然数の約数の和がどれくらい大きくなるのかを考える。

6は完全数であるから、σ(6)=12=2*6である。

※σ(m)はmの約数の総和を表す約数関数。

自然数nの約数の総和がもとの自然数nに対してどれだけ大きくなっていくのか考える。

 

素数階乗の約数総和の評価

そこで、素数pに対して、p#の約数の和を考える。

pkでk番目の素数を表すことにすると、

pn#=2*3*p3*p4*…pn

である。

pn#の素因数は互いに素であるから、約数関数の乗法性を使うと、

σ(pn#)=σ(2)σ(3)σ(p3)…σ(pn)

\[\frac{σ(p_n\#)}{p_n\#}=\frac{σ(2)}{2} \frac{σ(3)}{3} \frac{σ(p_3)}{p_3} \cdots \frac{σ(p_n)}{p_n}\]

数列

a0=1
an=an-1(σ(pn)/pn)

を考えると、σ(pn)/pn=(1+p)/p>1

であるから、anは単調増加の数列である。

a2=2であるから、akは2<kであれば全て過剰数である。

 

素数階乗の約数総和はどこまで大きくなるか

さて、問題は、上記の数列anが収束するかどうかが気になります。

素数の逆数和は発散することが知られていますから、この定理を使うと、この数列anは素数の逆数を含んでいるため、発散する数列になります。

したがって、素数階乗の約数和は、元の素数階乗にくらべていくらでも大きくなるということです。

素因数があればあるほど、完全数からかけ離れていくわけで、完全数を探すためには素数の近くである事を示唆していると考えられます。

 

奇数の完全数

数値が大きくなればなるほど素数の出現率が低くなることはよく知られています。

これは、完全数に対しても同じです。だんだん出現率が低くなってきます。奇数の完全数はおろか、偶数の完全数もその出現率がどんどん下がっていきます。

2017年5月現在で発見されている完全数は49個(すべて偶数)ですが、50個目があったとして、それは相当な巨大な数であることが想像できます。

 

まとめ

pnの素数階乗pn#は、n>2のとき過剰数である。

その過剰度はnが大きくなればなるほど大きくなる(発散)。

奇数の完全数は絶望的、偶数の50個目の完全数も莫大すぎて手に負えないな大きさ。