数学でゼロで割ることはご法度です。

ところが、小学校で0で割ることを教えてるとか教えてないとか。

教育方針に文句をいうつもりではありませんが、ゼロで割る問題があった場合、答えは「無し」が正解だと教えているという話もあるようです。

ひょっとしたら、「無し=ゼロ」と勘違いしてるのではと思いました。

ここでの無しは「答えが無し」という意味で、「答えがゼロ」とは意味が違います。

まあ、教える難しさもわかるので、この話は教育的な問題として考えるとし、数学的な話にしましょう。

ゼロで割った答えの書き方が云々とは別にして、ゼロで割るとなにがいけないのか、この当たりをじっくり考える事にしましょう。数学的にはゼロで割るといろいろ不都合なことがおきるため、ゼロで割ることは許されません。

ゼロで割る事になんらかの定義を与えるとたちまち、四則演算に支障がでてしまい「1=2」だとか、なんでもありのカオス状態の命題が次々と沸き起こります。そんなカオスでは方程式を解くことの意味がなくなってしまいます。

これは解析の場合も当然そうです。この当たりの説明は、微分を教える教師であっても悩みどころでしょう。

解析を学んだがゆえに、「1割るゼロは無限大」と答えてしまう事も、ままあるのではないかと思います。

しかし、1をゼロで割ったら答えは無限大になると勘違いしがちですが、あまりよろしくありませんね。

揚げ足をとるようですが。あえて言うのであれば、1割るゼロは「+(プラス)無限大」、もしくは「-(マイナス)無限大」と言うべきでしょう。なぜなら、ゼロには符号がないからです。

そうです、ゼロは正の数ではないのです(かといって負の数でもないです)。したがって、1をゼロで割り算して正(の無限大)になるというのはまったくの勘違いです。ゼロのように正でも負でもない(符号のない)無限大というのも考えられなくはないですが、その場合数の大小について一考する必要がでてきますね。

\[ \lim_{x→0} \frac{1}{x} →∞\]こんな式はいけないという事です。

書くのなら、\[ \lim_{x→+0} \frac{1}{x} →∞\]でしょう。

意外にもこのあたり、きちんと数学を勉強していないと間違えやすいところであります。

私も、文字式などの場合に、例えば、\(a = 0\)の場合と、\(a \ne 0\)の場合と、場合分けしてゼロで割り算しないようにして解かなければならない問題があったりしましたが、うっかり\(a \ne 0\)を前提にしてしまい、場合分けせずに間違えてしまうことがよくありました。

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