三角関数の極限で基本中の基本の不等式と極限式を示します。

三角関数の基本不等式

\(\displaystyle 0 \lt \sin{x} \lt x \lt tan{x} \)

ただし、0<x<π/2の場合に限ります。

ちなみに、-π/2 < x < 0 の場合は

不等号の向きが逆になって、

\(\displaystyle \tan{x} \lt x \lt \sin{x} \lt 0 \)

となります。

証明は、有名な扇型に内接する三角形と概説する三角形の面積から得る方法がわかりやすいです。

 

この不等式がどういうことを物語っているかというと、

x-y座標平面に、y=xの直線グラフをかいたとき、

xの範囲を

0<x<π/2に限定すると

y=tan(x)は y=x の上側に

y=sin(x)は y=x の下側にあって

0の地点でこれらの3つのグラフは接しているという関係を表しています。

ここで注目するところは

x=0の近くでは、

sin(x)も、

tan(x)も

ほぼほぼ x に近いということです。

 

 

三角関数の基本の極限

基本の不等式を使うと次の極限を求めることができます。

\(\displaystyle \lim_{x \rightarrow 0} \frac{\sin x}{x}=1  \)

sin(x)/xは、x=0で定義されない関数ですが、x=0で極限値1をもちます。

これがどういうことかとうと、x=0の近くでは、sin(x)はxと同じとみなせるということです。

sin(x)/xは不定形ですがこれの極限値=1を使うことで、いろいろな三角関数を含んだ不定形のx=0における極限値をもとめることが可能になります。

例えば、超簡単な例になりますが、

\(\frac{1-cos^2(x)}{x^2}\)の極限は、sin(x)の式をxと思って求めることができます。

\(\displaystyle \frac{1-\cos^2 x}{x^2}\)
\(\displaystyle =\frac{\sin^2 x}{x^2}\)
\(\displaystyle =\left(\frac{\sin x }{x}\right)^2\)

したがって、
\(\displaystyle \lim_{x \rightarrow 0}\frac{1-cos^2(x)}{x^2}=1\)

といった感じで極限を求められます。