適当に2つの平方数を選んで足して素因数分解してみます。

すると、その素因数に驚くべき数の秘密がみえてきます。

たとえば、36+49=85ですが、これを素因数分解すると、
85=5*17となりますが、この素因数5と17は、4で割ると1余る数です。

実は、平方数を2つ足した数を素因数分解すると、でてくる素因数は4で割ると1余る素数か2しかでてきません。

逆に、「2」または、「4で割ると1余る素数」を掛けてできる数は、2つの平方数に分けることができます。

 

平方数の和を素因数分解する

平方数とは、2乗して得られる数のことです。

例えば、小さい順に書いてみると、

1,4,9,16,25,36,49,64,81,100,…

などがあります。

このなかから適当に2つの平方数を選び足します。

 

例えば、16と49を選んだとして足します。

すると足すと

65となりますね。

65を素因数分解すると、

65=5*13

この場合の素因数は5と13です。

5も13も4で割ると余りは1となっています。

平方数の和を素因数分解する操作についての説明はここで一旦閉めます。

 

 

2つの平方数の和を実際に素因数分解してみる

平方数の和 素因数分解
2 2
5 5
8 2^3
10 2 * 5
13 13
17 17
18 2 * 3^2
20 2^2 * 5
25 5^2
26 2 * 13
29 29
32 2^5
34 2 * 17
37 37
40 2^3 * 5
41 41
45 5 * 3^2
50 2 * 5^2
52 2^2 * 13
53 53
58 2 * 29
61 61
65 5 * 13
68 2^2 * 17
72 2^3 * 3^2
73 73
74 2 * 37
80 2^4 * 5
82 2 * 41
85 5 * 17
89 89
90 2 * 3^2 * 5
97 97
98 2 * 7^2
100 2^2 * 5^2

この表は、あとで説明しやすいように意図的に素数部分を色付しています。

 

素数を4で割った余りで分類する

素数は、4で割った余りで分類すると以下の3種類があります。

4で割った余り 素数の例
余りが2 2(唯一)
余りが1 5,13,17,37,…(無限個ある)
余りが3 3,7,11,19,23,27,…(無限個ある)

4で割って余りが2になる素数は、「2」が唯一なので、殆どの素数は4で割ると余りが1か3になります。

その割合ですが、どちらも無限個あることが証明されています。

 

さて、先程2つの平方数を足して、それを素因数分解しました。

以下に、いくつか素因数分解した例を示します。

 

ここに規則が隠れています。

見つけられるでしょうか?

4で割った余りで分類した素数が関係します。

 

素因数分解した指数に着目してください。

 

さて、規則の答えです。

素因数分解した素数の指数の偶奇に着目してください。

指数が偶数になっている素数は、4で割ると余りが3になっていますよ。

 

これは、驚く内容ではないでしょうか。

そして、さらに驚くことに、4で割って余りが1になる素数はどれであっても、2つの平方数の和で表すことができます。

 

これは証明されていることですが、数学オリンピックの問題をサラサラ解けるレベルの能力がないと、その証明はそう簡単ではないと思います。

私の実力では無理でした。

 

実験数学

ここで示した内容は、証明はともかく、実験数学によってその確からしさをある程度確認することができます。

 

実験数学とは、ある(数に関した)命題が正しいかどうか、簡単な数値で計算してみてその確からしさを調べる数学のことです。

コンピュータが発展していて、計算があまり得意でない人でも、ある程度の計算はあっというまにできるようになりました。

私も計算が得意でないその一人ですが、エクセルを使ってサクッと計算することで実験数学がお手軽にできます。

数論には、いろいろな未解決問題が多くありますが、実験数学で取り込むことが可能な問題も多いです。

 

実験数学は難しい定理などを使わなくてもできます。

そこが数論の魅力的な部分ですね。

 

 

参考文献

http://www1.tmtv.ne.jp/~koyama/papers/Japanese/prime.pdf

http://jinx.in/nika/sosu.html