自然数nの約数の総和を約数関数σ(n)で表す。
このとき、σ(n)/nの分布がどうなっているのか調べる。
完全数
完全数(perfect number)とは、自分自身を除く正の約数の和に等しくなる自然数のことである。
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これは、約数関数を使うと、
自然数nが完全数 ⇔ σ(n)=2n
と書き表すことができる。
σ(n)=2nは、また
自然数nが完全数 ⇔ σ(n)/n=2
と変形と書き表すこともできる。
σ(n)/nは、自然数nに対する約数の逆数和に等しい。
したがって、約数の逆数和が2である自然数が完全数ということになる。
不足数と過剰数
完全数を堺に、不足数とか定数が定義される。
逆数和が2より小さい自然数を不足数、2より大きい数を過剰数と言う。
式で表すと、
自然数nが不足数
⇔ σ(n)<2n
⇔ σ(n)/n<2
自然数nが過剰数
⇔ σ(n)>2n
⇔ σ(n)/n>2
不足数は無数にある
これは、素数の約数和を考えるとわかる。
pを素数とすると、その約数は1とpの二つである。
したがってσ(p)=1+p
σ(p)/p=(1+p)/p=(1/p+1)<2
素数はすべて不足数である。
過剰数は無数にある
これは、m=3・2nの約数を考えるとわかる。
mの約数和は、(1+3)(1+2+…2n)=4(2n+1-1)/(2-1)=(2n+3-4)
であるから約数の逆数和は、σ(m)/m=(8/3-8/(3・2n))=(8/3)(1-1/2n+1)≧2
等号が成立するのは、n=1の時のみであるから、n>2の場合、mは過剰数となる。
完全数は無数にあるか?
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残念ながら、この問題は2000年以上たった現在でも未解決である。
発見されている完全数はすべて偶数であるが、奇数の完全数があるかどうかも未解決である。