自然数解を求める問題

整数を単位分数で表す問題。整数問題を学ぶ時に一度は解くことのある練習問題です。

これは、整数問題を解く時の基本的な解き方の代表例です。有名問題です。

解が特徴的なので、印象に残りやすいです。

 

問題

a,b,cを自然数とするとき、次の不定方程式の解を全て求めよ。

\[\frac{1}{a}+\frac{1}{b}+\frac{1}{c}=1\]

分子が全て1になっている分数を単位分数といいますが、単位分数を足して整数になるものを求める問題になります。

エジプト式分数

単位分数ですべての有理数を表すのがエジプト式分数、今の有理数がなんて便利なんだと思います。

有理数を単位分数に分解する方法は1通りとは限りませんが、ここで出題しているの問題は1を単位分数で表す問題とも言えます。

単位分数を使いまくったエジプト人はものすごい計算力を持っていたに違いありません。組み合わせなどの問題にも相当の能力を発揮していたはずです。

 

解答

式が対象になっているので、a≦b≦cという条件をつけて考えます。対象な式の場合、変数が小さい順に並んでいることを仮定するのは、必須でしょう、特に難しい問題では。

a≦b≦cなら1/a≧1/b≧1/cですから、

3/c=1/c+1/c+1/c≦1/a+1/b+1/c≦1/a+1/a+1/a=3/a

つまり、3/c≦1/a+1/b+1/c=1≦3/aです。

3/c≦1より、3≦c、1≦3/aよりa≦3を得ます。

aは正ですから、a≦3より、a=1,2,3について考えればよいということになります。3≦cはいちおう算出しましたが、結果として求めなくてもよい条件です。

ここからは、場合分けの練習問題となります。

a=1のとき

1/1+1/b+1/c=1を解くことになりますが、1/b+1/c=0となる自然数b,cは存在しないため、この場合の解はなし。

a=2のとき

1/2+1/b+1/c=1から、1/b+1/c=1/2

1/2=1/b+1/c≦1/b+1/b=2/bからb≦4となります。

b=1,2,3,4のそれぞれの候補をためすと、b=c=4の場合、b=3,c=6が解として得られます。

a=3のとき

1/3+1/b+1/c=1から、1/b+1/c=2/3

2/3=1/b+1/c≦1/b+1/b=2/bからb≦3となります。

b=1,2,3のそれぞれの候補をためすと、b=c=3の場合が解として得られます。

 答え

a≦b≦cという条件で考えると(a,b,c)=(3,3,3),(2,3,6),(2,4,4)の3組。

a≦b≦cという条件を取り払うと、(a,b,c)=(3,3,3),(2,3,6),(2,6,3),(3,2,6),(3,6,2),(6,2,3),(6,3,2),(2,4,4),(4,2,4),(4,4,2)の10組となります。

解の種類も、「a=b=cの場合」、「a,b,cのうち2つが同じ値の場合」、「a,b,cそれぞれ違う場合」の3種類が現れて数の配置がバランスよく取れている事を感じます。

まとめ

自然数(整数解)を求める基本問題を解いた。

  • 対称式となっている場合には、変数を小さい順(もしくは大きい順)に並べて考える
  • 不等式から変数の範囲を絞り込んで、それぞれの場合分けを行ってさらに解を絞り込む。
  • 分子が1である有理数は単位分数と呼ぶ。単位分数をつかった分数表現をエジプト式分数と呼ぶ。